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クリエイター名 |
間宮邦彦 |
夢のような空のように
夢のような時間が過ぎ去って、空ろな日々が始まる。 君のいたこの場所で、君のいない時間を過ごす。 世界に埋もれていくかのようにそっと。静かにずっと。 それでも僕は、心に甘い痛みを抱いて、君を想い続ける。 いつか心が壊れたとしても、破片の一つ一つでさえ、君への想いになっているように。 願いを込めて、祈りを込めて。 青く澄み渡る晴れた空ほど、僕の目には嘘臭く映る。 秋には、特にその思いが強くなる。 底抜けの青さは薄っぺらくて、まるで僕ら人間の心を、 薄めて溶かして塗りたくったみたいだ。
――そう思っていた時も、あったけれど。
夢のような時間が過ぎ去って、心地良い日々が始まる。 君といたこの場所で、君との新しい時間を過ごす。 世界の未来を紡ぐようにそっと。安らかにずっと。 心が蕩けるほどの愛しさを、今は友愛に変えて、僕は君を支え続ける。 いつか心が砕けたとして、破片のたった一つになっても、君を支えられるように。 願いを込めて、決意を抱いて。
青く澄み渡る晴れた空は、僕の目に眩しく映った。 秋には、特にその思いが強くなり、透き通った青さは清清しくて、 まるで僕の心を、代弁してくれているかのようだ。
変わるはずがないと思っていた気持ちも変わり、 好きになるはずのないものも好きになり、 僕の世界はどんどん広がっていく。 君のおかげで、僕は、成長することを、思い出せた。 君のおかげで、思い出せたんだ――
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