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クリエイター名 |
大波小波 |
コメント |
初めまして大波小波です。 誠心誠意書かせていただきます。 |
サンプル |
とある不思議な喫茶店
体中が酸素を求めていた。 乱れる呼吸で、それでも必死で空気を吸い込むと、喉にねっとりとした夏の風が入ってくる。 天気予報で言っていた記録的な猛暑の中走っていたのを表すように、少年の全身は汗をかき、着ていた制服はぐっしょりと濡れて気持ち悪い。 少年こと小池正人は体力の限界、あるいは肌に張り付くズボンのせいか足元をふらつかせ、すぐ脇にあったドアへ倒れかかり――扉を押し開ける形になった。 「うわっ!」 勢いよく開いた扉はドアベルを甲高く鳴らし、同時にそこにいた人の目を引く。
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