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浅野 悠希 |
●独白 サンプル
家のためと口答えもせず騎士となり、そして王子の側近にも選ばれた。 若さ故、家柄のおかげだとやっかみを受けても、何一つ間違ったことをせず真面目に過ごしてきた自分が、唯一家に逆らったこと。 それは自分で生涯を共にする女性を決め、国を捨てることだった。 (細い月……か、そんな形をした月もあるのだな) 月といえば、10年に1度現れる大きく神々しい満月だけだと認識していた彼にとって、それは異世界へ来てしまったという実感するに相応しい夜空。 ベランダから眺めるそれは、故郷よりも星が少なく感じられるし、コンクリートだらけの建物も、バイクや自動車など便利な乗り物も、何一つなかった。 きっと、彼女が自分の世界に来たときも見慣れぬ物ばかりで戸惑っていたに違いないと、今更ながらに彼女の気丈さに感服する。
●ショートストーリー サンプル
いつもは煩いくらい付きまとうのに、その日はとても静かだった。 幼馴染の晴香と裕輔は隣同士で、高校生になった今でも顔を合わさない日はないと言うくらい仲が良い。学校へ行く迎えから休日の遊びに行かないかという誘いまで、とにかくアプローチをするのは裕輔だけ。毎朝しつこいくらいにインターホンを鳴らして晴香の側にいるのが当たり前になっていた。 そんな日常に慣れていると、静かなことが不安にもなる。午前中こそ、今日はゆっくりとした時間が過ごせるんだと何をするかあれこれ考えていたのに、昼時が近くなればその気持ちも段々薄れてきてしまう。あまりに静かなことが不思議……もとい不審すぎて、隣の部屋を訪ねることにした。 「裕輔、いるの?」 インターホンを押して、待つこと数秒。慌しい足音に安心感を抱く。きっと今朝は寝坊でもしただけで、何事もないように笑って話し出すに違いない。そう、これは私が日常に慣れすぎて心配しすぎてしまっただけなんだと言い聞かせてみたものの、実際は違っていた。 「なんだ晴香じゃん、おまえの方から来てくれるなんてラッキー! 何か俺に用事?」 「え、あ……その、ね。せっかくのお休みだし、どこか出かけようかなって思うんだけど、裕輔は出掛けないの?」
●コラムサンプル ダイエット
寒い冬はどうしても家で過ごしてしまいがちで、気がつけば服が入らない……。そんな経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。特に秋から冬にかけては美味しい物が増えるシーズンな上飲み会が増える時期ですから、なかなか食べないわけにもいきませんよね。 そこで、ダイエットを決意される方には覚えていてもらいたい豆知識なのですが、実は暑い夏よりも寒い冬の方がダイエットに適した季節なんです。汗もかきにくいし、脂肪だってため込みやすいのにと思われた方もいるでしょう。確かにそれも事実ですが、冬場は体温調整のために必然的に体を温めようという働きをしているのです。汗をかくのは同じ体温調整でも下げるための作用なので、夏場は脂肪が燃えにくいということですね。 ちなみに、良く聞く筋力トレーニングですが、確かに筋力があれば代謝が上がりますから必要ですけれど、毎日やっていませんか? 筋肉とは繊維の集合体ですから、これを鍛えるためには1度壊して生成してもらわないといけません。しかし、1日寝ただけでは復活してくれないのです! つまり、毎日毎日厳しいプログラムを組んでトレーニングしたところで、筋肉の繊維は壊れるばかりで修復することが出来ず、筋肉痛が酷くなって諦める……なんて非常に残念なことになってしまうケースもあります。 休ませすぎると元に戻ってしまいますが、適度な休息が必要なので焦らず続けることが大事です。そのためにはどんなトレーニングが良いでしょうか? 私がオススメしたいのは、毎日違う部位を鍛えるというやり方です。今日は腕、明日は腹筋と毎日変えればトレーニングを習慣づけることもできる上、各部位を休ませ鍛えることが出来るので効果を実感して頂きやすい方法だと思います。
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