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クリエイター名  斎藤晃
コメント  斎藤晃と申します。ネット上のHNやオフラインでのPNをご存知の方は今だけ忘れてください。何でも書けるというわけではありませんが、出来る限り希望に応えたく思います。作風や雰囲気などを気に入ってくださった方、是非よろしくお願いします。※ ファンメールありがとうございます。一律返信はしていませんが嬉しく読ませて頂いております。
サンプル 暗殺者の顔――

 凍てつくような寒空に蒼冷めた三日月が清冷とした光を大地に注いでいた。
 全ての天候をシステム管理されたCITYと違って、この自然保護区域――通称NATは、今尚、本物の月と太陽が空を巡り、地球の自転に則した自然を満喫出来る、この世界では数少ない場所の一つであった。
 とはいえこの場所を訪れる者はそう多くはない。せいぜい一部の観光ツアー客か余程の物好きくらいだろう。自然保護区域と言えば聞こえはいいが、その実、CITYから逃れてきた重犯罪者達で溢れる無法地帯だったのだ。
 そんな場所を、ましてや寒風吹きすさぶ夜更けに出歩く者などそうはいない。しかし枯れた林を抜ける一本の小道を一人の若い男が飄々と歩いていた。CITY特有の機能性に優れた紺色の外套を身に纏いフードを目深に被るその細身の体躯からは、とても腕に覚えがあるようには思われなかったが、無用心なのか、はたまたこの寒さに物取りも現れまいと高を括っているのか、男はライトを灯すでもなく月明かりの下、危なげない足取りでその枯れ林を抜けていた。
 そこへ一本の大木の影から一人の女性が男の行く手を遮るように現れた。赤いダウンジャケットに黒のホットパンツ姿で男の前に立ちはだかる女の手には、短剣が握られている。
 女は確認するように尋ねた。

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