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クリエイター名  マツサガシン
コメント  SFロボット小説、天使の要素が得意です。文章を書く速度は異常に早いので、色々なことに協力させてください。
映画の脚本協力など、最近は幅広く足を広げることを目標に参加させていただいています。
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 絆(キズナ)は、大きく息を吸ってビルの下を見つめた。何処までも広がるビル、ビル、ビル。その中でもひときわ高い高層建築の屋上に彼は立っていた。灰臭い風が喉と鼻腔を不快にくすぐる。奴らだ。あの腐敗と狂気の入り混じった無機的な臭い。
『死星獣、コードD8……市街地区を灰化させながらなおも進行中!』
『当該誘導地点まであと予測演算二分三十秒。エフェッサー、準備はいいか?』
黒の上下で固めたスーツの胸ポケットに下げた小型無線機から、複数の通信が入り混じって流れてくる。
──ここは、戦場だ。
それも絶望的なまでの。人間には恐怖と、圧倒的な駆逐感が与えられる場所。そんな中で空虚に地雷や、砲弾の炸裂する爆音がまるでゲームの中の世界のように途切れ途切れに聞こえてくる。灰の臭いに混じって、喉を焼きそうな火薬臭がする。その事実だけが、これが現実であることを示唆する唯一の要素だった。

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