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クリエイター名 |
清水英幹 |
コメント |
魅力あるキャラクター作りというのを念頭にお話を作っております。文面から湧き上がるように生き生きとしたキャラクターを表現できるような作品を作っていきたいと思っております。好きなジャンルは冒険小説、SF、ミステリー、ファンタジックなストーリー、恋愛小説、詩などです。皆様と行間でお会いできる日を楽しみにしております。 |
サンプル |
サンプル1
「ナイトフォール」
男は気づくとカウンターに突っ伏して寝てしまっていた。突然のめざめにあわてた男は今、自分がどこにいるのか把握しかねていた。記憶を順繰りに思い返していく。会社を出て、電車にのり、いつもの駅で降りて、とそこまで思い出したところで記憶の連鎖がはた、と止まってしまった。男はいったい今どこにいるんだと不安になりあたりを見回す。目の前には黒光りするカウンターテーブル、その先にはビンが整然と並んだバックバーがある。するとここはどこかのバーなのか、バーに入った覚えはないのだが酒を飲んで記憶が途切れているのだろうか、と頭の中で思いをめぐらせていると、隣の椅子に誰かが腰掛けているのが目の端に入った。そうだ、自分がいつからここにいるのか知っているかもしれない、と隣に目をやる。
そこには、男と同じくらいの年齢の黒髪が綺麗な女性が座っていた。男が視線を彼女にやるのと同時に、女の方も男に顔を向けた。すると女はどこかあどけなさの残る笑顔をつくり男に、大丈夫ですか、と声をかけてきた。 男はその女の顔をみて不思議な気持ちに襲われた。その女とは初対面であるという確信が心の中にあるのだが、反面どこかで会ったことがある、いやその顔や表情から懐かしささえ覚えるのだ。どこかで会ったことがあるのだろうか、と疑問を抱いたが今自分のおかれている状況がまざまざとよみがえりそんな疑問はどこかへ消し飛んでしまった。
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