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クリエイター名 |
瀬川潮 |
コメント |
2011年6月に登録しました。 ショートショート、超短編小説などを多く手掛けています。 また、記事的な文章も多く書いています。
よろしくお願いします。 |
サンプル |
降るまで
「やはりここでしたか」 エプロンドレス姿のリインカーネは、揺らぐ蝋燭の火をすいと巡らせて言った。 暗い洞窟の中、身を丸めた少年が面を上げる。金色の双眸が光を跳ねギラリと輝いた。顔にはとまどい。この矛盾が彼そのものを表していた。これも血なのねとリインカーネは瞳を曇らせる。 「デラクレア様。またお父様にお叱りを受けたのですね」 名前を呼ばれた少年は肯く。 「あなたのお父様は、次に目を覚ましたらきっと全てをお忘れです。さ。お屋敷に戻りましょう。あなたがいつものベッドでないとぐっすりお休みになれないことは、よく存じております」
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