|
クリエイター名 |
あまみ |
コメント |
恋愛ものを中心に書いております。現代・仮想問わず、ファンタジックな雰囲気が好きです。気に入っていただけましたらご注文くださいませ☆心を込めて物語を紡がせていただきます。 |
サンプル |
サンプル1
笑顔の澱
その少年は、燃えるような目で駆けて来た。ただ一人、我が主人を睨みつけて。 振り返ると、主人はそれにまったく気づいておらず、部下の報告に耳を貸し、書類に目を落としていた。このままいけば、少年の持つナイフは、容易くその脇腹に突き刺さるだろう。自分の隣をすり抜けて、少年が主人を殺めるところまで想像して……だが、ちょうどこちらを向いていた兵士の顔で、声で、我に返った。 なぜ私は、あのときすぐさま殺さなかったのだろうか? 答えを出すわけにはいかないくせ、そのかさぶたじみた意識の端を幾度も模索した。
|
ホームページ |
|
|
|
|