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クリエイター名 |
縞させら |
コメント |
はじめまして、ライターの縞させらです。傾向として地の文をかなり書き込み、会話中心のものは好みません。ライトノベルな文体でもないです。筆が乗ると長くなります。得意なのは、ファンタジー・シリアス・ダーク系。ほのぼのとした日常を書くのも好きです。苦手なのは、ギャグ・コメディ系。バイオレンスや百合、薔薇もかけます。特殊な知識が必要でなければ、SFもOKです。よろしくお願いいたします。 |
サンプル |
通常形式小説
白く照り輝く月が、西の空にかかる。 淡い光が、大きくとられた窓から差し込む。 白い光が彩る静寂を破り、軋んだ音を立て、重々しい樫の扉が押し開かれる。そこには、月明りに照らされる少女と大剣を構える満身創痍の青年の姿があった。 艶やかな笑みを浮かべ、少女、リアナはレオナールを見つめる。 その華奪な手足を戒める枷からのびる銀鎖が、月光の中で澄んだ音をたてる。 「あなたが取っていったものを、返してもらいに来たわ」
一人称形式
明けない空は、玻璃にも似た天蓋を仄白く照らす月のみを抱いていた。 星の光を隠してしまうほどの、皓と冴えた光。その冷たさに、月光の下を歩く自分は、心が乱れてしまう。 自分は何かを探していた。その思いは確かなのに、その何かが思い出せない。思い出せない何かが必要だと思う。その記憶だけが、今にも凍えてしまいそうな自分を歩かせていた。 踏みしめる大地は薄氷のように脆く、暗い森は静寂に満ちている。全ては、月が司る死という眠りに落ちたかのように思える。それほどに、この世界には命の息吹が、暖かさが感じられない。世界が、長過ぎる夜のもとで静かに壊れていくようだった。 どこまで自分は、どれだけの時を歩き続けてきたのだろう。 ここが世界の果てなのか。
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