|
クリエイター名 |
沼波 連 |
コメント |
はじめまして沼波連と申します。 現在(2008年4月)『Catch the Sky〜地球SOS〜』でマスターを務めています。 書ける傾向は「コミカル」「ユーモラス」「バトル」です。 それではお仕事をお待ちしております。 |
サンプル |
遠い昔のお話
『遠い昔のお話』
今は昔、誕生日とは工場から赤ん坊の配送された日を示す時代がありました。人間を製造する工場の地下には管理体という孤独な機械がいました。この機械は人間社会の管理を太古の昔から一任されていました。管理体の仕事は完璧で、数世紀も経つと人間はこの存在を意識しなくなるほどでした。人間にとって管理体は自然も同然でした。 けれどもあるとき管理体はミスをしました。人間製造工場から当時の社会に適応できない人間が出荷されたのです。管理体は怯えました。無能と判断されたら廃棄処分になってしまうと。だから管理体はこのミスの責任を外部に押しつけました。人間の材料を卸す企業で不正が行われたせいとしたのです。管理体は社会のすべてを管理しているので、企業のひとつやふたつ潰すことなど簡単でした。こうして無実の企業が社会的制裁を受けて滅びました。 管理体が安堵した頃、1人の少女が苛立っていました。この少女はある朝目覚めると首から下が動きませんでした。原因はわからず医者も匙を投げました。両親もまた諦めて少女に不自由な身体で生きられるように計らいましたが、少女は不満で仕方がありませんでした。それでヒステリーを起こして暴れると両親は少女を施設へ預けました。最初のうちは両親は足繁く通っていましたが、だんだんと足が遠ざかり、やがて手紙だけとなり、これも途切れ、少女は看護人から妹が生まれたと聞きました。 このときから少女はPTSの習得に努めました。PTSとはPsycoTelepathySystemの略称で人間の持つ遠感現象を機械的な支援で増強かつ制御したものでした。この時代の一般的な通信技術でした。少女の才能はすさまじく瞬く間にマスターすると、PTSネットワークを介して他人の五感を盗めるほどの能力を発揮しました。そのうちに少女は他人の制御系を奪って自分の代わりに動かす技術を得ました。
世界黎明の雷鳴
『世界黎明の雷鳴』
今は昔、世界があって神々がいて、神々は互いに争いました。そして神々は滅び、世界は崩壊しました。この世界の終末の直前、砂漠に2体の神がいて呆然としていました。 2体の神は背中合わせに立っていて一体は空を見上げました。青空に無数の花が咲き乱れていました。星々が爆発して万色の色彩を放っていたのです。彼は感心するともう一体の神を小突きました。 もう一体の神は唇を硬く結んで地面を見ていました。砂漠は地平線の果てまで墓標で埋め尽くされていました。これは2体の神が死んでいった神のために行ったものでした。この神は小突かれて顔を上げると、思わず口元を和らげ、なんて綺麗な、と言葉が漏らしました。 小突いたほうの神は満足して胸を張りました。しかしすぐにうなだれました。綺麗は悲しい、と。
鬼は月を器とするも
/*** この文章はオーダーメイドCOMで登録審査の際に提出したものです。 テラネッツの運営するゲーム「東京怪談 SECOND REVOLUTION」が課題として出題されました。 以下はそのOPです。 ***/
|
ホームページ |
|
|
|
|