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クリエイター名 |
文月 猫 |
コメント |
現在CtSのマスターとしても活動しております。これからよろしくお願いいたします。 ご依頼があれば、喜んで執筆させていただきます。 |
サンプル |
お宝探しの顛末
俺はトレジャーハンター。今までこの世界のあちこちで数々のお宝をゲットしてきた。時には死にかけたこともあったが、それでも手に入れたお宝は数知れずだ。 もちろん危険な目にあったことも数え切れず。だいたい本当のお宝なんて物は、簡単に手に入るところには眠っちゃいねえ。道中困難な度合いが高ければ高いほど、ありつけるお宝もそれだけ価値があるってわけだ。
お宝の隠し場所だって様々だ。森の真ん中にあったり、川の中だったり、時には暗い洞窟の奥や、長く危険なダンジョンの中にだって隠されてる。まあ、大体迷宮とかダンジョンにはいいお宝が眠っていたりするもんだがな。ハハハ。
おっと。お宝探しで忘れちゃいけねえのがモンスターの存在だ。だいたいこういったお宝さがしにゃ、モンスターの類はつき物だろ?かくいう俺様もずいぶんその手のバケモノとは付き合ってきたぜ。まあ、トレジャーハンターはある意味モンスターハンターでもあるからな。その手の武勇伝にはこと欠かないぜ。なあ、そこのあんた、今度じっくり聞かせてやるよ。
予知する男
‥‥俺には不思議な能力がある。普通の人間には説明して信じてもらえないので、あからさまに話したことは無いが。 え?何かって?まあたいしたことじゃない。たいしたことじゃないが、ある意味自分で言うのもなんだが恐るべき能力といえば、能力だ。 おっと、断っておくが、決してその能力を使って悪い事をしようとか、他人からなにか詐欺まがいの事をして金品を巻き上げようというような魂胆は毛頭ないからな。第一そんな便利な能力ならこうやって人様に気軽にしゃべったりするもんか。 え?早く教えろって?まあまあ、そうせかすな。これから言うことは100%本当のことだからな。
人間だれでも、未来のことが見えたら便利だと思うだろう?というか、もしそんなことができれば、人生失敗なんかするわけもないし、不幸な目にあうこともないよな。なんてたって、未来が見えるんだから。仮にギャンブルにその能力が使えたらと考えてみな。あっというまに世界一の金持ちになれるぜ。いや、本当に。つぎにでるダイスやルーレットの目が予測できるんだからな。
猫
「旅に出るわ。『猫』をよろしくね。」 そう書置きを残して、突如いなくなった彼女。そして2人がそれまで生活していたマンションの一室に虚しく広がる虚無の空間。 それは突然だった、ある日仕事を終え帰宅した僕が、いつものようにカギを使って中にはいる。そしてすぐに気がつく。部屋の中の空気がどこか寂しいのを。そこに今まであった何かが足りないのを。急いで部屋の明かりをつける。そしてすぐにそれに気がつく。 ‥‥いないのだ。いつもなら『猫』と共に僕を「お帰りなさい」と迎えてくれるはずの彼女が、いないのだ。 それはあまりに突然に起きた出来事。見れば部屋の中には、つい昨日まで彼女が使っていたであろう身の周りの品物が無造作に置かれていたりする。それはまるで突然主を失ってしまったかのような虚しさを持って僕を迎えたのだ。誰もいない空間。そこにひとりたたずむ僕。この部屋がこれほど寒く、広く感じられたことはなかった。
マニュアル部長
マニュアル部長
「おい!。君。この書類、ハンコの位置が違うぞ。マニュアルではなあ、ここは」 「おい!。議事録のファイルが間違っているぞ。マニュアルではなあ、こうして」
と今日も部署内に響きわたるダミ声で部下をどなる部長。もう50代も半ばすぎなのだが、顔の血色はよく、またその声は若い者に負けないぐらいに、大きく、かつしゃがれた声。その体格はズングリムックリで見るからに中年太りを絵に描いたよう。その脂ぎった顔がよけいにあるしゅのうっとおしさを醸し出している。
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